宇宙はなぜ暗い?宇宙が暗いパラドックスとは?

こんにちは。

現代では、宇宙が暗いことはごく当たり前のことして知られていますが、よくよく考えたら、宇宙には輝く星が無数に存在するのに不思議だと思いませんか?

今回は、以下のような疑問を持つ方に向けて、宇宙はなぜ暗いのか宇宙が暗いことによるパラドックスなどについて解説していきます。

こんな人に見て欲しい
  • 宇宙はなぜ暗いのか知りたい
  • 宇宙が暗いことによるパラドックスについて知りたい
  • 宇宙空間で星や光が見えるのか知りたい
  • 宇宙が暗いのになぜ空は青いのか知りたい
  • その他宇宙空間について知りたい
andromeda
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宇宙がなぜ明るくないのか知りたい人は必見です。

なぜ宇宙は暗い?宇宙が暗いことによるパラドックス

宇宙は無数の星で満ちているのに、私たちが夜空を見上げると真っ暗に見えます。

これは「オルバースのパラドックス」と呼ばれる謎として知られてきました。

宇宙はなぜ暗いのか?」という疑問は、19世紀のドイツの天文学者オルバースによって提起されました。

もし宇宙が無限で、星が均等に分布しているなら、夜空は昼のように明るいはずです

andromeda
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しかし、現実にはそうなっていませんね。

これは、宇宙には始まり(ビッグバン)があり、光がまだ届いていない領域が存在すること、遠くの光が宇宙の膨張によって観測できないほど波長が伸びてしまっていることが理由とされています。

夜空が暗い理由は、宇宙が有限な時間しか存在しておらず、光が届いていない領域があるからで、宇宙が無限ではなく、年齢も有限であるため、観測できる銀河の数が限られているということです。

宇宙は138億年前に始まり、光の速度よりも速い速度で膨張しているため、光の届く範囲にも限界があります。

さらに、宇宙は膨張しており、遠方の光は赤方偏移によって可視光から外れ、空を明るく照らすほどの光にはならず私たちの目に届かなくなるのです。

つまり、宇宙には空を覆うほどの星や銀河が存在していないのです。

宇宙が暗い理由をまとめると、以下のようになります↓

宇宙が暗い原因・要因説明
宇宙には限りがある(有限の年齢)宇宙は約138億年前に始まったため、光が届く距離にも限界がある。遠すぎる光はまだ地球に到達していない。
光の有限速度光は秒速30万kmで進むが、距離があまりに遠いと地球まで届くのに膨大な時間がかかる。届かない光が宇宙の暗さの原因。
宇宙の膨張宇宙が膨張しているため、遠くの銀河からの光は赤方偏移して波長が伸び、可視光ではなく赤外線や電波に変わってしまう。
星の数には限りがある星は無限に存在しているわけではなく、星の光で空が埋め尽くされるわけではない。
宇宙背景放射(CMB)は可視光ではないビッグバンの名残であるCMBはマイクロ波であり、肉眼では見えない。空が明るくなるほどの可視光ではない。

赤方偏移とは、天体からの光の波長が、観測者に向かってくる間に長くなる現象のこと。

宇宙空間では星は見えない?

宇宙空間でも星は見えます

実際、宇宙から見る星は、地球の大気の影響を受けないため、瞬かずに常に輝き、より鮮明に見えます

宇宙には空気がないため光が散乱せず、地上とは違う見え方になるのです。

地球の大気は、星の光を屈折させたり、散乱させたりするため、地上から星を見ると瞬いて見えることがあります。

しかし、宇宙空間には大気がないため、星の光はそのままの状態で届き、瞬かずに輝きます。

また、ハッブル宇宙望遠鏡などの宇宙望遠鏡は、大気の影響を受けずに星を観測できるため、より鮮明な星の画像を捉えることができます。

andromeda
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地球からは大気や空気の対流によって星は瞬いて見えます。

なぜ宇宙は暗いのに空は青いのか

地球の空が青いのは、太陽光が大気中の分子によって散乱するためです。

太陽光が大気中の分子(酸素や窒素)にレイリー散乱され、青い光が特に強く散乱されるためです。

私たちはその散乱した青い光を空として見ています。

一方、宇宙には空気がないため光の散乱が起きず、空は黒く見えるのです。

これは「空が青いのは地球にだけある現象」だと言えます。

andromeda
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光が来ない方向には何も見えない=暗黒となります。つまり、空が青いのは地球の大気のおかげで、宇宙が暗いのは光を散らすものがないからです。

宇宙の光はなぜ見える?

私たちが宇宙の光を見ることができるのは、星や銀河が放つ光が私たちに届くからです。

しかし、可視光以外にも宇宙は赤外線、紫外線、X線、ガンマ線など様々な波長の光で満ちています。

これらの「宇宙の光」を観測するためには、特殊な望遠鏡やセンサーが必要です。

例えば、ハッブル宇宙望遠鏡やジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、目に見えない光をとらえることで、私たちの見えない宇宙を明らかにしています。

遠い天体の発する可視光ほど波長が長くなるため、遠い天体ほど色が赤くなります。(これを赤方偏移という)

その他の宇宙空間の謎について

👉宇宙にはなぜ空気がない?

宇宙空間に空気がないのは、十分な重力によって気体を引き止める天体が存在しないからです。

地球のような惑星では、重力が大気を保持していますが、宇宙の大部分は空虚であり、粒子が極端に少ない真空状態です。

そのため、音も伝わらず、空気のような気体が漂うこともありません。

👉宇宙 なぜ寒い?

宇宙が寒い主な理由は、ほとんどの領域が真空で、熱を伝える物質が存在しないためです。

さらに、ビッグバン以降の宇宙は膨張し続けており、背景放射(宇宙マイクロ波背景放射)として残された温度は約−270℃(2.7K)しかありません。

これはほぼ絶対零度に近く、宇宙は極寒の環境だと言えます。

👉宇宙はなぜできた?

宇宙の起源は、「ビッグバン理論」によって説明されています。

これは、約138億年前に極小・高温・高密度の点から宇宙が爆発的に膨張を始めたという説です。

この膨張は今も続いており、銀河は互いに遠ざかっています。

ビッグバン以前に何があったのかは現在の物理学では説明できず、これは宇宙最大の謎の一つです。

まとめ

今回は、宇宙はなぜ暗いのか宇宙が暗いことによるパラドックスなどを詳しく解説してきました。

感覚的には星が空いっぱいにあって宇宙が明るくてもおかしくないと思いますが、実際は光が届いていない、遠くの光の波長が伸びてしまっているといった原因によって暗いのです。

光すら届かないという宇宙の規模感には驚かされますが、言われてみればたしかに不思議なことにも、こうしてしっかりとした原因があるのですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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