こんにちは。
今回は、この宇宙は誰かの脳なのではないかという仮設について紹介していこうと思います。
この宇宙は誰かの脳?脳の構造が似ている!
実はこの宇宙の構造は人の脳の構造と非常に似ていることが最近の研究で明らかになりました。
ヒトの脳と宇宙には、見た目だけでなく構造的にも類似点がある可能性がある――そんな研究結果が2020年に発表されました。
伊ボローニャ大学とヴェローナ大学の研究チームは、神経科学と宇宙物理学の観点から定量的な比較を行いました。
そして、脳内の神経回路と宇宙の銀河ネットワーク(宇宙網)が、共通する自己組織化のパターンを持つことを明らかにしました。
たとえば:
- 小脳には約690億個の神経細胞、宇宙には1000億個以上の銀河が存在。
- それぞれの構成要素(ニューロンや銀河)は、全体の質量の3割以下しか占めていない。
- 両者とも「フィラメント状」にネットワークを形成している。
- 脳は水分が77%、宇宙はダークマターが73%と、大部分が“見えない構成”で占められている。
この結果は、2006年に話題となった「ニューロンと宇宙の比較画像」の印象を、定量的な科学的分析で裏付けた形となりました。
🔹脳と宇宙、同じ「ネットワークの法則」で形づくられている?
研究チームは、脳と宇宙のネットワーク構造が、スケールはまったく異なるにもかかわらず、似たような力学によって形成されている可能性があると指摘しています。
たとえば:
- スペクトル密度という手法で、構造の「揺らぎ(密度変動)」を比較したところ、
脳では1〜100ミクロン、宇宙では500万〜5億光年とスケールは違うものの、相対的な分布パターンは驚くほど似ていた。 - 接続本数の比較でも、
銀河は平均3.8〜4.1本のフィラメントで他と繋がっており、
神経細胞も平均4.6〜5.4本のフィラメントで他の細胞と繋がっていた。
これらの結果から、研究者たちは:
「宇宙網と脳のネットワーク構造は、同じような力学的原理(ネットワーク力学)によって自然に自己組織化されている可能性がある」
と結論づけています。
🧠 CTMU(Cognitive-Theoretic Model of the Universe)理論について
提唱者と背景
CTMUは、アメリカの思想家**クリストファー・ランガン(Christopher Langan)**によって提唱された極めて独特な宇宙論理論です。
彼は高IQで有名ですが、正規の学術界からは距離を置いています。
彼のCTMUは、単なる物理法則だけで宇宙を語るのではなく、「意識」「認識」「言語」という抽象概念を組み合わせて、宇宙全体を1つの自己記述的・自己生成的なメタ構造と捉えます。
理論の核心
- 宇宙は「自己認識する構造」
宇宙は単なる物質の集合体ではなく、「自らを定義し、自らを知覚する能力を持つ言語的システム」であるとされます。 - 観測者と宇宙は不可分
観測者(意識)は宇宙の一部であると同時に、宇宙の存在を成り立たせる要素でもある。 - SCSPL(自己構成・自己処理言語)
宇宙は、プログラミング言語のような自己実行的構文体系であり、宇宙そのものが“意味を持った言語”として振る舞う。
難解さと議論
CTMUは非常に抽象的かつ独特なロジックで構成されており、専門家からは以下のような意見があります。
- 論理の一貫性はあるが、科学的検証は困難。
- 哲学と数学を独自に融合させた体系だが、一般的な学術的枠組みから逸脱している。
- 言語的宇宙観はある種の宗教的思考にも似ており、「宇宙が神の思考」とも読める。
まとめ
項目 | 脳内宇宙説 | CTMU理論 |
---|---|---|
タイプ | 懐疑的・哲学的 | 形而上学的・宇宙論的 |
主な関心 | 現実は仮想かもしれない | 宇宙と言語・認知の統一理論 |
宇宙の性質 | 他者の知覚/脳内現象かもしれない | 自己認識的な認知言語構造 |
科学的検証性 | ほぼなし | ほぼなし(論理的体系として提示) |
関連作品 | 『マトリックス』など | 難解な論文・哲学書中心 |
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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